(株)インシリコデータ (In Silico Data Ltd.)

  ベース&サテライトシステムの構築  

図1.ベース&サテライトシステムの基本構成

  湯田が提唱する、効率的なシステム構築の形式です。
  APIのような単機能的なツールを用いて開発するのと異なり、分野やカテゴリーに共通な部分を取り出して一つの大きなベースプログラムとし、残る部分を目的に応じてプログラムをカスタム構築し、ベースプログラムと結合するサテライトとします。
  今後、様々な資料等順次アップしてまいります。


  化学関連研究支援システムの特徴
◆化学関連研究支援システムの基本的な構成(三階層)
 化学関連ソフトは機能的観点から以下に示す三階層で構成される。

1.化学のベース機能部分
 (化合物情報をコンピュータ上で扱うための基本機能を有する)
2.ソフトの使用目的に適合した化学関連機能部分
3.実施目的や研究目的実現部分
図1.化学関連研究支援システム

  化学システムの構成と問題点と解決へのプロポーザル
◆化学システムの日本における現状
・殆どの先端研究ソフトが海外製
 日本における化学関連システムのほとんどが海外のソフトウエアです。日本は富岳等のハードウエアで世界を先行し、富岳で使用されるソフトは国内で費用をかけて開発されています。しかし、一般のコンピュータで利用される化学関連ソフトの大部分は海外製となっています。これらの海外製ソフトを用いて創薬や安全性、物性デザイン等の最新の研究開発を行っているのが日本の現状となります。 このままだと将来にわたり海外にソフト料金を払い、ソフト関連技術も技術者も育たないことが明確です。
 日本で化学関連コンピュータシミュレーションによるJournal発表等は殆どが海外ソフトを用いた適用実験となっています。従って、真の新しいアプローチや画期的手法を考えても化学ソフトの構築技術の貧弱さや人材不足によりソフト化できません。従って今後当分、化学分野のソフトは海外製に頼らざるを得ないのが現状です。

◆@の部分の共用化
図2.化学関連研究支援システムと@部分の共用化

・@の化合物操作関連部分の開発と共用化
 化学システムの@部分の共用化が実現できれば、システム開発の費用も手間も時間も三分の一削減出来て、総ての資源をAとBの先端的な部分に注力できるようになります。さらに、@の共用化により、今後の主力技術となるビッグデータ化や人工知能への展開が容易になり、可能となります。

  関連ドキュメント
 以下の二件のポスター発表は化合物をインシリコ上で扱う場合の留意点や技術、問題解決項目等についてまとめたものです。上記のトライアングルでは@の「化学のベース機能部分」に関する発表となります。
1.EUROTOX2019(HELSINKI, FINLAND)で発表しました。
◆EuroTOX2019-P04-051
Proposal of next-generation system in big data era based on chemical data science
  --- Integrated toxicity research support system adapted to the new era ---
2.日本動物実験代替法学会 第33回大会(Web開催)で発表しました。
「化学システムを正しく利用するための連携および統一技術」
◆JSAAE-2020-P-18